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シニア犬の介護を体験して

要介護の犬 未分類
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平均寿命が延びた分、介護が必要なことも増えたのは、人も犬も同じようです。

ペットのシニア向けフードやグッズも売れ行きが伸びているとか。

15歳で我が家にやってきたおばあちゃん犬のベスを介護したあれこれをまとめました。

これからペットを迎えようとしている人や、シニア期にさしかかろうとしているペットの飼い主さんの参考になれば幸いです。

犬はどこから衰えるのか

多くの本やサイトでは、犬は後ろ足から衰え始めると書いてあります。

ですがベスの場合は、弱ってきていたのかもしれませんが、15歳でも普通に走ることができていましたし、お散歩もわりと長距離でも最後まで歩いていました。

どちらかというと目の方が光の加減によって白っぽく濁り始めているように見え、白内障かもしれないなというのが見てわかる老化の兆しだったように思います。

昼間はそれほどではありませんでしたが、日が落ち始めると足元を確認するように歩くスピードが落ちていたように感じました。

暑い寒いに弱くなる

ベスは犬らしく、少し寒いくらいが元気でした。

その分夏はしんどかったらしく、日陰に移動しておとなしく、時にはぐったりとしていました。

そしてだんだんと黒かった鼻先が白くなってきて、毛並みの中に白い部分が増え始め、全体的にふわふわ感が減ってくると、寒い日にガタガタと身震いをするようになってきました。服を着せるのは抵抗がありましたが、震えるベスを見たら何か着せてあげねばと上着を買い、しまいには手作りもしました。

手作りの犬のベスト

また、ここ数年の日本の猛暑はさすがに耐えがたく、熱中症になる犬も多かったようです。人間より地面に近いし、影響を受けやすいそうで、お散歩は早朝や夕方の涼しいうちに、シニア犬は冷房をかけて、といった注意も聞くようになりました。

ベスは当初、外飼いしかできない借家だったので、庭にたくさん日陰を作ったり、濡らすと冷えて涼しくなるタイルを敷いたりしていました。

硬いものが食べられなくなる

大好きだったフードも、噛み応えのある嚙みちぎりにくいものは食べられなくなっていきました。

11歳以上、とか、シニア用、と書かれているようなフードを選ぶようになり、ゆでた鶏肉も小さく割いたりしてあげました。下痢もしやすくなって、だんだんと食が細くなって食べる勢いも弱くなっていき、自然と体重も落ち始めました。

18歳を超え、さらに体重が減ったことで、病院での予防接種もものによっては注射ではなく経口タイプになり、年齢を考えると接種そのものをしない方がいいというものも出てきました。

19歳近くになると、血液検査での数値もよくないものが出始め、点滴もするようになりました。

足腰が弱くなる

ちょっとずつ後ろ足から弱っていきました。

排便時も、最後まで踏ん張って立っていることができず、自分の便の上に尻もちをついてしまうようになり、排便だな、とわかった時は腰の方を支えてあげるようにしました。

前庭疾患という平衡感覚を失う老犬に多い病気をしてからは、若干体が曲がってしまい、まっすぐ歩けなくなりました。

そうなってくると散歩も長くできなくなり、さらに足腰が弱っていきます。そこで介助用のハーネスを試してみました。

これは、つけたまま排便も可能でよかったのですが、背の高い夫が使う場合は紐の長さが足りずに前かがみ気味になり、腰がつらかったそうです。(夫の身長176cm)

本では、バスタオルに足の穴をあけて作る、手作り介助ハーネスが紹介されているものもありました。散歩なしだとストレスもたまるでしょうから、何らかの方法で外に連れて行ってあげられるとよさそうです。

部屋を汚すようになる

体の自由度が落ちて、粗相も増えたため、部屋はよく汚れるようになりました。

下痢気味の時は汚れが広がるので、飼い主にとってもストレスになります。結局、ベスのスペース全体にペットシーツを敷き詰め、その上に洗濯しやすい布のシーツを敷いていました。

紙おむつも試してみたのですが、ベスは嫌がって外してしまいうまくいきませんでした。

飲み物もよくこぼすので、空になっていないかこまめにチェックしていました。

認知症になる

認知症になったのが介護では一番大変だったように感じます。

認知症になった多くの犬がする行動だそうですが、なぜだか狭いところに頭からつっこんでしまい、後ろに下がることも出来ずに身動きがとれなくなって吠えて助けを呼ぶのです。

借家から新居に引っ越し、ベスはベス用の小さな部屋で生活していました。危ないので隙間をなるべく無くし、障害物を取り除いて、できるだけフラットな空間にしましたが、たぶん目も耳も悪くなっているし、いろいろ不安になるのかよく吠えていました。

その吠えて助けを呼ぶのは、昼夜問わずのことで、夜中もよく吠えました。

夜中に吠える

認知症だけでなく、全体的に睡眠のバランスが崩れ始め、寝ている時間が長くなる一方で夜中に目を覚まして吠えていつまでも起きているということが増えました。

夜中寝ているのを起こされて面倒を見るというのは、我が子たちの夜泣きで経験済みですが、子どもたちの場合は大きくなればいつかは終わる、と思えるのに対して、老後の介護の場合はいつまで続くのか先が見えず精神的にも身体的にも負担が大きいです。

家族の誰かが協力して交代したりしてくれたら少しはいいのでしょうが、うちの場合はベスの鳴き声に気付いて目を覚ますのが私しかおらず、昼間の時間もフリーランスの私が一番自由度が高いと思うと、私が我慢するしかないという思いにもなって、結局ほぼ私ひとりで介護していました。

でも、ひとりで介護はおすすめしません。

やっぱりかなりきついからです。ただの寝不足とは種類が違います。

ペットを飼うと、介護の必要も出てくるかもしれないということをよく考えてから飼うのをおすすめします。

かわいいんですけどね。

協力が得られるかどうか、共感してくれる家族がいるかどうかがポイントになるのではないでしょうか。

ひとりで飲食ができなくなる

体が衰えて、前足の筋力さえままならなくなると、食べたり飲んだりもできなくなります。

そうなると、ひとりでお留守番させるのも限度があり、外出がしにくくなってきます。

よく、ひとり暮らしでペットを飼っていて、仕事中はずっとひとりでお留守番させているパターンがありますが、飲み食いできないとなるとかなり厳しい状況になります。

水分が取れないのは本当に危険ですから。

食べ物もやわらかめのものをスプーンですくって口にもっていってあげるようになりました。

やわらかくするためにフードプロセッサーも買いました。

また、最初から粉末状になっている介護食も市販されています。

これだと、体調に応じて水を加減し、団子状にしたりペースト状にしたりできるので便利です。

まったく動けなくなる

吠えるか、手足をバタバタさせたり頭を少し持ち上げるくらいしかできなくなると、体に床ずれができるようになり、こまめに体の向きを変えたり、クッションやタオルをあてがってあげたりといったことが必要になってきました。

こすれて手足から血が出て痛々しく、かわいそうでした。病院で塗り薬をもらい、その上にサポーターも巻きました。

小型犬であれば、抱っこして散歩もありかもしれません。

大きい子はそれはむずかしいので、ベビーカーのような犬用のカートに乗せてお散歩もいいかもしれません。

ベスの場合は、夫が犬用車いすを注文して使ったのですが、結局あまり使わないままになってしまいました。

医療費は?

薬や点滴、検査も増え、医療費はどんどんかさみました。

1回行っただけで2万円払ったこともあります。

これから飼おうという場合は、ペット保険も検討するといいかもしれません。

お別れの時に

ペットが死んでしまった時のことはあまり考えたくありませんが、準備は必要です。

各自治体で対応は違うと思いますが、私のところではペットの遺体の取り扱いは基本、普通の燃えるゴミと同じ扱いです。

家族同然にかわいがってきた子を、他のゴミと一緒に焼いてさよならなんて絶対嫌だったので、いろいろ調べてペット専用の火葬場に行き、ベスひとりだけで専用の棺に入れて焼いてもらい、人間と同じような骨壺に入れて連れて帰りました。

我が家はしませんでしたが、ペットのお葬式をしてくれるところもあります。

お別れは寂しいですが、その時にあわてないように気持ちに余裕のある時に準備しておくといいと思います。

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