Webライターの仕事をするようになって、ポートフォリオや実績の提示が必要になる場面が増えました。ライターだと、自分が執筆した記事として個人ブログも参考にしてもらえます。そのブログを開設する場をどこにするか悩むひとも多いでしょう。最近人気のnoteと、使える幅の広いWordPressの比較記事が多く公開されています。私のような、サイト作成の知識が浅い人が使ってみたら、両者の使い方はどうだったかをまとめました。
Webライターのポートフォリオ・実績の提示
ライティングの仕事を受けるための提案で、クライアントに今までの実績を提示しなければならないことがあります。もし、すでに多くの経験を積んでいて、記名記事も多く公開しているライターであれば、さほど困らないかもしれません。
ライター初心者は記名記事や公開できる記事がない
ただ、始めのうちは記名できる記事は少ないでしょう。クライアントによっては、納品した記事の公開情報を共有させてもらえないことも多いです。記名ではないというだけで、公開情報を共有させてもらえるなら、新規クライアントへの実績として自分の執筆した記事を提示できるかもしれませんが、そういう記事がない、もしくは少ないうちは悩みます。
ブログとして公開できる記事を作る
そこで、自分で執筆した記事を公開する場としてブログを作るWebライターが多くいます。個人ブログをライターとしてのポートフォリオにするわけです。自分の文章を読んでもらえますし、もし人気記事が作れたら、SEOの知識があるというアピールになります。
初心者がWordPressを使ったら
私は最初、自分のブログサイトを作るにあたり、WordPressを選びました。個人事業主となったばかりの頃は、夢がふくらんでいろいろなことをしてみたかったからです。
WordPressを選んだのは……
- 好きなデザインにできる
- 商用利用ができる(アフィリエイトも可)
- 独自ドメインのサイトが作れる
個人でどれだけの事業ができるかわかりませんが、やるからには自分だけのドメインが欲しくなりませんか?そして、サイト上で何かを紹介してアフィリエイトができるのもWordPressです。
始め方がちょっと大変
WordPressの場合、WordPress自体は無料で使えますが、レンタルサーバーを契約して料金を払わなければなりません。独自ドメインを取得するならその費用もかかります。
このレンタルサーバーや独自ドメインの契約期間の更新を忘れてしまうと、自分のサイトは消えてしまい、ドメインも他の人に取得されてしまったら使えなくなるので要注意です。
私は自動更新にしています。
レンタルサーバーはいろいろあり、比較サイトもたくさんあるので参考にするといいと思いますが、私は初心者でもわかりやすいマニュアルがあったロリポップ!を選びました。
ロリポップ!では、WordPressのセットアップが簡単で、初心者にもおすすめです。
サイトのデザインはテーマを選ぶ
WordPressのデザインは、使う「テーマ」で決まります。有料のものも無料のものも数多くあるので、好みのものを探しましょう。
こだわりがあって、いろいろな機能を備えたものがいいなら、やはり有料のテーマになると思いますが、無料でもシンプルでかなりの機能を盛り込んだテーマもあります。
無料のWordPressテーマで有名なもののひとつに、「Cocoon」があります。当サイトはこのテーマを使わせていただきました。
2020年5月に書いた記事ですが、初心者の私がCocoonと格闘した時のレビューが以下です。最初のテーマ乗り換えに、かなり苦戦しているさまが書かれています。ですが、本当に無料とは思えないすばらしいテーマです。ぜひ試してみてください。
Cocoon公式サイト:https://wp-cocoon.com/
いろいろな機能を盛り込むにはプラグインを利用
WordPressには、プラグインがあります。
無料のものも有料のものもあり、セキュリティ対策のプラグインや、SEO対策、問い合わせフォーム作成、ランキング作成、などなど便利ツールがたくさんあります。
アフィリエイト利用が可能
WordPressはアフィリエイト利用が可能です。
様々なASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)がありますが、私が利用しやすかったのは以下のふたつです。
もしもアフィリエイト
初心者に優しいと思います。「かんたんリンク」などのツールも使いやすいし、出た成果に対してさらにボーナスが支給されます。
バリューコマースアフィリエイト
広告主が多くて選びやすく、今なら(2023年6月現在)登録して広告を掲載すると誰でも300円がもらえるようです。
Google AdSense も利用可能
WordPressで作ったサイトでは、GoogleAdSenseも利用できます。
登録は無料です。ただ、最初の審査に苦戦するひとも多いようです。
私はすんなり通りました。もし利用を考えているなら、サイト開設の早い時期から審査を念頭に置く方がいいでしょう。
たくさん記事をアップして、それなりのサイトに育てた後だと、審査に通らなかった場合、その原因をひとつひとつつぶしていくのが大変だからです。
Google AdSense https://adsense.google.com/intl/ja_jp/start/
WordPress 初心者が戸惑う点
WordPressでは、初心者だと困る場面がありました。基本的に、WordPressはある程度の知識は必要です。
1.更新もバックアップも自分でやる
テーマやプラグインがアップデートされると、自分で更新します。
その際、内容によっては今までの環境が使えなくなって、サイト上の表示が崩れることもあります。更新前にはバックアップが推奨されますが、初心者だとわからないことも。
レンタルサーバーで自動バックアップのサービスをしていることもありますが、私はお金をかけたくなくて、自分でFTPソフトでバックアップをとっています。
2.設定をする上でわからない専門用語が多い
とにかく初心者は、調べながら少しずつという感じです。ただ単純にブログを更新するだけなら、特に困ることもないと思いますが、だんだん手を加えたくなってくると、初心者ではわからない専門用語に当たります。
3.日本語対応していないテーマやプラグインが多い
英語が得意な場合は大丈夫かもしれませんが、初心者にとっては、困ったときに日本語対応していないテーマやプラグインは心細いものです。
WordPressをポートフォリオにする利点
Webライターとして仕事を受けると、記事をWordPressに自分で投稿して納品するパターンが割と多いです。提案・応募の際に、WordPressの利用経験を聞かれることもあります。
ですから、WordPressでポートフォリオを公開している時点で、WordPressを使えるWebライターだというアピールになります。
実際、私は自分で利用しているので、WordPressに納品することに戸惑うことはありませんでした。
初心者がnoteを使ったら
では、無料で使えるnoteの使い方はどうだったかというと、WordPressよりずっとずっと簡単です。
ただし簡単な分、独自のカスタマイズができません。シンプルで見やすい反面、どれも似たり寄ったりの外見のブログになります。
しかし、WordPressのようなレンタルサーバー料金はかかりませんし、始めるにあたっては完全に無料なのでブログ利用を始めやすいでしょう。
noteの始め方
noteの始め方はとても簡単です。登録するには以下の中から選びます。
- メールで登録
- Googleで登録
- Twitterで登録
- Appleで登録
その後、表示名と自分のURLを決め、いくつか質問に答えればOKです。
記事の書き方や投稿も簡単で、わからない時もnote内に解説ページが用意されています。
noteヘルプセンター「noteアカウントの登録方法」
ブログでの収益をnoteで狙うなら
アフィリエイトはAmazonアソシエイトだけです。GoogleAdSenseも使えません。
ただ、noteは自分の記事を有料で公開することができます。noteはブログサービスというより、いろいろなクリエイターたちのSNSのようなプラットフォームなので、自分の創作を発表できる場になっています。
人気記事を書けるようになれば、有料記事を買ってもらえるわけです。
また、サポート機能もあり、推しのクリエイターに投げ銭のような形で金銭のサポートができます。ファンができれば、収益の見込めるブログになります。
note公式 note収益化メニューについて
Amazonのアフィリエイト・マーケティング・プログラム Amazonアソシエイト
noteはブログを持続しやすい
両方使って感じたのは、WordPressよりnoteの方が、続けるモチベーションを維持しやすいということです。
というのも、noteを利用しているクリエイター同志の応援やコメントなどのやり取りがあり、SNS的な側面が大きいので、自分の記事に対するリアクションが見られるのです。
noteでは、競い合わせるようなランキングはありませんが、多く「スキ」(いいね)を集められると、congratulation表示が出たり、連続投稿ができると、それに対しても表示が出ます。
WordPressでは、読者やファンを集めるためには相当な努力が必要で、なかなか続けるのはむずかしいですが、noteではモチベーションにつながる要素が多いと感じます。
また、企業とのコラボによるコンテストや、記事のお題が出るので、そういったものにチャレンジするのも楽しいです。
noteで心配な点
前述した通り、noteはSNSの要素が強く、クリエイター同志のつながりがやる気につながる一方、場合によってはそれが負担だと感じるひともいるでしょう。
フォロバを期待してのフォローやスキをするクリエイターもいます。必ずしもフォローしたいと思えるクリエイターばかりではありませんから、無理にフォローやスキを返す必要はありません。しかし、そういうやり取りに気疲れしてしまうタイプのひとだと、noteでのブログ更新が苦痛になってしまうかもしれません。
noteをポートフォリオにする利点
WordPressで人気記事を作ろうとすると、SEO対策や頻繁な更新作業など、大きな手間と努力が必要で、個人のWebライターとしてはなかなか大変です。
ですがnoteの場合、同じnote利用者からの応援があり、多くのスキが集まっていなくても、noteのおすすめ記事に挙げてもらえることもあり、多くの人に読んでもらえるチャンスが多いと感じます。
そして、非常に高いnoteのドメインパワーが利点です。Google検索で上位表示されやすいサイトなので、そのパワーを利用させてもらえるのは、初心者としてはとても大きな利点になります。
noteとWordPress・どちらがおすすめ?
ここまで、両方を使ってみた感想を入れて、noteとWordPressを紹介しましたが、結局どちらがいいかというと、私はどちらも使っています。
とある人気ブロガーさんの本で、ブログ収入だけで生活しているようなブロガーさんの中には、最初はnoteでファンを集めて知名度を上げ、途中からWordPressに移ったひとが一定数いるとありました。
WordPressの方がいろいろな利用ができるので、もし費用面がOKであれば、Webライターの練習も兼ねてブログサイトをWordPressで作ってみてはどうでしょう?
ただ、長く続けられるひとはひと握りです。期待するような収益につながるひとはほとんどいません。
そういう意味では、無料でモチベーション維持の要素が多いnoteを選ぶといいでしょう。初心者にも使いやすいので、noteでポートフォリオをしっかり作り込むことができます。実際、noteにポートフォリオを公開しているライターさんが多いので、参考にできます。
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