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要約筆記者養成講座で知った補聴器のこと

補聴器 要約筆記
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身近に補聴器を使っている方はいらっしゃいますか?

私の亡くなった祖父が使っていたのですが、私はずいぶんと補聴器のことについてわかっていなかったのだなと、要約筆記者養成講座を受けて知りました。

祖父が亡くなった今となっては、もうどうしようもないことではあるのですが、少なくともこれからはもう少し補聴器を利用されている方を気遣うことができるのではないかと思っています。

今回はそんな補聴器や難聴について、要約筆記者養成講座を受けて知ったことについてまとめました。

耳と聞こえについて

要約筆記者養成講座では、耳の仕組みについて習いました。

理科の授業みたいで、理科好きの私としては興味を持って臨めました。

耳の仕組み

伝音系

一般に「耳」と呼ばれるであろう顔の横についているあの出っ張った部分を「耳介(じかい)」と言い、耳介には音を集める役割があります。

その集められた音は「外耳道」を伝わって共鳴し、「鼓膜」に伝わって振動します。その鼓膜の振動は、鼓膜のすぐ後ろについている形の違う小さな3つの骨「耳小骨(じしょうこつ)」に伝わって音圧が上げられます。

ここまでの部分を「伝音系」と言います。

感音系

耳小骨で圧力を上げられた音の振動は、カタツムリのような渦巻き状の「蝸牛(かぎゅう)」に伝わって電気信号に変換されます。

その電気信号は「聴神経」を通って脳の「大脳皮質聴覚野」に到達し、聞こえた、と認識されます。

この蝸牛から大脳までを「感音系」と言います。

耳

聴覚障がいの種類

聞こえにくくなる難聴は、どこに障がいがあるかで分類されることがあります。

  • 伝音系の障がいによる「伝音難聴」
  • 感音系の障がいによる「感音難聴」
  • 伝音系と感音系の両方の障がいによる「混合難聴」

伝音難聴の場合

伝音系の障がいの場合、治療によって改善することが期待できます。

そしてこのパターンでは、補聴器の効果も得られやすいそうです。

感音難聴の場合

一方で感音系の障がいがある場合は、神経の障がいなので治療が難しい上、補聴器の効果が得られにくい難聴です。

感音難聴は、単に音が小さくなって聞こえないというより、音の質そのものが、イメージとしては歪んでしまうような、穴あきのような、あるいは文字化けしたような感覚なのだそうです。

ですから、補聴器で音圧を上げたり、聞き取りやすい音質に調整したとしても、音は聞こえるのに言葉として認識できず、何を言っているのかわからないことがあるのです。

感音系の障がいの原因は、風疹やおたふく風邪などのウイルス以外に加齢によるものもあるそうです。

補聴器の効果が得にくい環境とは

補聴器の効果が得られにくい原因は、障がいの種類だけではなく、環境もあります。

<どういう時に補聴器の力が及ばなくなるか>

  • 距離がある:1~2mが最適で、3m離れると補聴器では聞き取れない
  • 騒音や反響がある
  • 早口で話される
  • 大人数:補聴器は音の方向がつかみにくく、誰が話したかわかりにくい
  • 音声が機械を介したものである

補聴器と私の祖父

私の祖父は認知症もなく、亡くなるまで比較的元気でしたが、耳の遠いことが不便でした。症状は改善することはなく悪くなる一方でしたが、本人も周りも、もう年だし仕方がないよね、という反応だったと記憶しています。

そのうち会話が成り立たなくなり、補聴器を作りましたが、なぜか何度作り直しても祖父の気に入るものにならず、なかなか使ってはくれませんでした。

そんな祖父に、母や伯母たちは「お父さん、だから補聴器をつけてって言ってるでしょ?」と言っていました。祖父は何かゴニョニョ言って抵抗していましたが、周りのみんなにしてみれば、親戚みんな孫たちも集まっているのに会話に参加できないのでは、祖父自身寂しいだろうし何かと困るだろうに、なぜ祖父が補聴器を嫌がるのか理解できませんでした。

しかもいろいろなタイプを作って、祖父の耳の形に合わせたオーダーメイドで、何回も調整していたのに。

しかし、要約筆記者養成講座で習ったことで、もしかしたらとわかりました。

祖父の難聴はおそらく加齢によるもので、ひょっとすると感音難聴だったのかもしれません。

だとすれば、補聴器をつけても聞き取りにくい状態だったと考えられます。

それに、親戚一同集まったら、3m以上かそれよりもっと離れて会話をしていたでしょう。そして大人数です。どんなにか補聴器にとって悪い環境だったことか。

わかってあげられる人がいなかった祖父を思い返すと、なんとなくその場に合わせて笑顔になって、自分からは話さず、時折誰かが筆談するのを相手していたような気がします。今更ながらいたたまれない気持ちになりました。

補聴器購入の補助も不十分

日本では、自立支援給付として補聴器を買う時の補助があります。ですが、これは身体障害者手帳を持っている人が対象です。

日本で、難聴者として手帳の対象となるのは、両耳の聴力レベルが70db以上か、もしくは片耳90db、他方が50db以上となっています。実は欧米やWHOでの難聴者の規準40db以上なのです。

日本の基準はとても厳しく、この認定基準を下げるよう、全日本難聴者・中途失聴者団体連合会が「デシベルダウン運動」をしているそうです。

要約筆記者養成講座で初めて知ることの多さ

まだ数回受講しただけですが、知らなかったことばかりです。

補聴器は万全ではないこと、そして手話などの伝達手段がない人にとっては、やはり文字でのコミュニケーションが欠かせないのだと再認識したのです。

要約筆記事業が法定化されたとは言え、なかなか周知されていかないのはなぜなのでしょう?講座の先生には、講座を受けたからにはどんどん周りに宣伝してくださいね、と言われました。

要約筆記について教わった内容をまとめた記事もよかったらご覧ください。

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