ヨシタケシンスケさんが描く絵本の世界が大好きです。たくさんある人気作の中で、今回は「メメンとモリ」を感想を交えて紹介します。かわいいだけじゃない、奥の深い内容の絵本でした。大人も子どもも一緒に読んで語り合える、素敵な作品です。
ヨシタケシンスケさんについて
ヨシタケシンスケさんは1973年生まれとのことで、私のひとつ上です。
初めてテレビで拝見したのは、たしかNHKのあさイチだったと思って調べたら、2018年のことだったようです。なんというか、素朴??自然体??話し方も穏やかだったし、あのかわいいイラストを描くひとというのが、全く違和感なく受け入れられる作家さんでした。
おそらく、ヨシタケシンスケさんと言えば「りんごかもしれない」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
この絵本はたしか子どもたちの方が先に読んでいて、私に勧めてくれたのですが、けっこう衝撃だったのを覚えています。
絵はとにかくかわいい。
そして、え?そういうふうに見る?と、もう大人だけど子どもの感覚をお持ちのヨシタケシンスケさんのファンになったのでした。
メメントモリとは
今回のヨシタケシンスケさんの絵本「メメンとモリ」は、ラテン語の「メメントモリ」からきています。
テレビのインタビューにヨシタケシンスケさんが、この言葉を見ていたら、ふたつに分けられるなあ、「メメン・と・モリ」だなあと思ったと答えていて、そういう感覚もヨシタケシンスケさんの魅力なのだと感じました。
ラテン語の「メメントモリ」とは
「メメントモリ」とは、「死を意識せよ」「いつか必ず死ぬということを心に留めておけ」という意味のラテン語の箴言(アフォリズム)である。日本語では「死を想え」「汝死を忘る勿れ」のように訳されることが多い。
実用日本語表現辞典より:https://www.weblio.jp/content/%E3%83%A1%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%A2%E3%83%AA
なかなか哲学な言葉ですね。
考えてみれば、ヨシタケシンスケさんの作品は、子ども目線のようでいてしっかり哲学であるような気がします。
ヨシタケシンスケさんの「メメンとモリ」とは
そして、ヨシタケシンスケさんの絵本の「メメンとモリ」とは、
- メメン・・・冷静なお姉ちゃん
- モリ・・・・情熱家の弟
背表紙に描かれたかわいいふたりがこちらです↓
そしてこの絵本の帯に書かれている紹介文は、
身も蓋もない言葉の中にだけ、
希望を見出せるときもある。
ヨシタケシンスケが描く
「人は何のために生きてるの?」の話。
「メメンとモリ」ヨシタケシンスケ著・KADOKAWA 帯より
となっています。
そして裏表紙はこちら↓
とにかく絵がかわいい
ヨシタケシンスケさんの描く子どもたちは、とにかくかわいくて魅力的。
お腹やお尻のポッコリ具合など、体のパーツのラインがかわいいし、ああ、こういう格好するなあというポーズを切り取っていて、見ていて癒されます。
メメンとモリには、大人たちの姿も描かれますが、それもとても味があるというか、どこかに実際にいそうな姿になっています。
「メメンとモリ」のもくじ
「メメンとモリ」のもくじは以下の通りです。
- メメンとモリとちいさいおさら
- メメンとモリときたないゆきだるま
- メメンとモリとつまんないえいが
人は何のために生きてるの?
メメンとモリの帯に書かれている問い「人は何のために生きてるの?」ですが。
絵本の中で、メメンはその問いに答えを出しています。
なるほどね、と思わせる幼き哲学者・メメン。
生きているといろんなことがあって、それは望まない事柄だったりします。
そうすると、生きていくのがつらく感じることもあるでしょう。
そうしたら、モリの気分になって、モリと一緒にメメンの考えを聞いてみるといいかもしれません。
ネタバレなしで、いちから読むことをおすすめします。
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