サンマーク出版から刊行された川口俊和さんによる小説「コーヒーが冷めないうちに」は、本屋大賞にノミネートされ、映画化もされた人気作です。その後続編が出てシリーズ化されています。当サイトでは、映画版ではなく小説の内容を紹介しており、この記事では「コーヒーが冷めないうちに」シリーズの概要と順番を追って紹介します。
「コーヒーが冷めないうちに」とは
もともとは作者の川口俊和さんによる戯曲だったそうです。残念ながら私はこの舞台は観ていないのですが、小説を読んでみると、たしかにこれが舞台だったらおもしろそうだと思える場面がいくつもあります。
その後小説化、映画化されていますが、この映画版も私は観ていません。原作の小説とはだいぶ内容が違うようです。
魅力的な俳優さんが揃っている映画なので、映画版ならではの楽しみ方はできそうです。
舞台となる喫茶店・フニクリフニクラ
このシリーズの舞台となる、過去に戻れると言われる喫茶店・フニクリフニクラは、明治7年創業。
当時の店主は時田トキという女性。
現在の店主は時田流という男性で、お店の場所は神保町です。
ネット上にもほとんど情報がない喫茶店で、お店のある位置も地下なのであまり目立たないのかもしれません。
過去に戻れるコーヒーを淹れられるのは時田家の女性だけ
過去に戻るためには、ルールを守ることと特別なコーヒーが必要ですが、そのコーヒーは時田家の女性しか淹れることができません。
しかも、女の子を妊娠・出産することでその力は受け継がれるらしく、女の子の母となった時田家の女性には、そのコーヒーを淹れる力がなくなってしまいます。
シリーズの最初でこのコーヒーを淹れているのは、店主・時田流のいとこにあたる時田数です。
料理のメニューは無いけれど絶品料理が食べられる
フニクリフニクラには、お料理のメニューがありませんが、店主・時田流の料理の腕前は確かでスカウトされるほど。
材料さえあればなんでも作ってもらえます。
めんどくさいルールとは
過去に戻れるというのは都市伝説のようになっていますが、戻るにあたっては「非常にめんどくさいルール」があります。
1.過去に戻っても、この喫茶店を訪れた事のない者には会う事はできない
2.過去に戻って、どんな努力をしても、現実は変わらない
3.過去に戻れる席には先客がいる
その席に座れるのは、その先客が席を立った時だけ
4.過去に戻っても、席を立って移動する事はできない
5.過去に戻れるのは、コーヒーをカップに注いでから、
そのコーヒーが冷めてしまうまでの間だけサンマーク出版公式サイトより引用
実は、過去に戻れるだけではなく未来に行くことも可能で、実際に未来に行く物語もあります。
ただ、これらのルールがあるため、未来に行ったとしても会いたい人がその時間にフニクリフニクラにいなければ会うことができません。
未来のことはわかりませんから、確実にいるとわかっているパターンでしか未来に行こうというひとはいません。そしてこのコーヒーにやり直しはありません。1度しか使えないのです。
めんどくさいルールがあってももどりたい、もう一度会いたい人がいる、「コーヒーが冷めないうちに」シリーズは、そんなひとたちにまつわるあたたかい物語です。
「コーヒーが冷めないうちに」シリーズを出版の順番で読むなら
2024年12月現在、「コーヒーが冷めないうちに」シリーズは6冊出ています。
実は時系列通りの順番での出版ではありません。ですが私個人的には出版の順番で読むのがおすすめです。
おそらく作者の意図があっての順番だと考えるのと、この後どうなるかを知っていて、その過去にどういうことがあったかを追っていくのも楽しいからです。
ただ、謎が先送りされるじれったさはありますが。
出版の順番:1冊目 コーヒーが冷めないうちに
まず1冊目はもちろん「コーヒーが冷めないうちに」です。
第1話の主人公となる清川二美子さんは、フニクリフニクラの常連客となり、その後時田家の面々と次第に打ち解けていく、シリーズの重要なレギュラー登場人物です。
目次
第一話「恋人」結婚を考えていた彼氏と別れた女の話
第二話「夫婦」記憶が消えていく男と看護師の話
第三話「姉妹」家出した姉とよく食べる妹の話
第四話「親子」この喫茶店で働く妊婦の話
1冊目と2冊目については、まとめて以下の記事で紹介しています。
出版の順番:2冊目 この嘘がばれないうちに
「この噓がばれないうちに」では、数ちゃんの幼い頃のことが少しわかってきますが、まだまだ謎だらけで終わります。
目次
第一話 22年前に亡くなった親友に会いに行く男の話
第二話 母親の葬儀に出られなかった息子の話
第三話 結婚できなかった恋人に会いに行く男の話
第四話 妻にプレゼントを渡しに行く老刑事の話
出版の順番:3冊目 思い出が消えないうちに
「思い出が消えないうちに」では、流の母親・時田ユカリが店主を務める喫茶店「喫茶ドナドナ」が舞台となります。
目次
第一話「ばかやろう」が言えなかった娘の話
第二話「幸せか?」と聞けなかった芸人の話
第三話「ごめん」が言えなかった妹の話
第四話「好きだ」と言えなかった青年の話
上記の記事で、一部ネタバレありであらすじを紹介しています。
出版の順番:4冊目 さよならも言えないうちに
「さよならも言えないうちに」では舞台がフニクリフニクラに戻ります。
しかも時間も戻って1冊目「コーヒーが冷めないうちに」の翌年の物語です。
目次
第一話 大事なことを伝えていなかった夫の話
第二話 愛犬にさよならが言えなかった女の話
第三話 プロポーズの返事ができなかった女の話
第四話 父を追い返してしまった娘の話
上記の記事で、一部ネタバレありであらすじを紹介しています。
出版の順番:5冊目 やさしさを忘れぬうちに
目次
第一話 離婚した両親に会いに行く少年の話
第二話 名前のない子供を抱いた女の話
第三話 結婚を許してやれなかった父親の話
第四話 バレンタインチョコを渡せなかった女の話
上記の記事で、一部ネタバレありであらすじを紹介しています。
出版の順番:6冊目 愛しさに気づかぬうちに
目次
第一話 お母さんと呼べなかった娘の話
第二話 彼女からの返事を待つ男の話
第三話 自分の未来を知りたい女の話
第四話 亡くなった父親に会いに行く中学生の話
上記の記事で、一部ネタバレありであらすじを紹介しています。
「コーヒーが冷めないうちに」シリーズを時系列に沿った順番で読むなら
では、「コーヒーが冷めないうちに」シリーズを、出版順ではなく時系列に沿って読む場合の順番を紹介します。
以下物語に関するネタバレがありますので要注意!
時系列順番1.コーヒーが冷めないうちに
まずはこれです。
時系列順番2.さよならも言えないうちに
シリーズ4冊目ですが「コーヒーが冷めないうちに」の翌年の話になっています。
時系列順番3.やさしさを忘れぬうちに
シリーズ5冊目の「やさしさを忘れぬうちに」では、流と計の間の娘・ミキちゃんが2歳で登場するため、時系列的な順番では3番目となります。
時系列順番4.愛しさに気づかぬうちに
シリーズ6冊目の「愛しさに気づかぬうちに」では、ミキちゃんは3歳で登場します。
時系列順番5.この噓がばれないうちに
シリーズ2冊目の「この噓がばれないうちに」では、ミキちゃんは小学校1年生となっていて、かわいさ爆発のミキちゃんの魅力が満載です。
そして数ちゃんの妊娠がわかります。
時系列順番6.思い出が消えないうちに
シリーズ3冊目の「思い出が消えないうちに」では、数ちゃんはもうお母さんになっていて、娘の幸ちゃんがすでに7歳になっており、過去に戻れるコーヒーを淹れられるようになっています。
「コーヒーが冷めないうちに」シリーズ続編を待つ
6冊目まで出ていますが、まだまだ謎は残っています。
数ちゃんの結婚までの経緯、数ちゃんの母・要さんが戻らなかった理由、ユカリさん実物の登場はあるのか、等々。
7冊目を待ちましょう!








コメント